「門徒総代」について
「門徒推進員」について
門徒とは、阿弥陀如来によって信心にめぐまれ、念仏の生活にいそしむ人をいいます。形の上では、寺院備え付けの門徒名簿に登録された方が門徒でありますが、それは、浄土真宗のみ教えに生きることを内実とするのです。そのためには、入門式や帰敬式を受けて、門徒としての自覚を深めることが大切です。寺院は、教義をひろめ、法要儀式を行い、信者を教化育成し、施設や財産の維持を行い、公共の福祉に貢献するという目的を掲げていますから、その目的達成のために僧侶・門徒が一体となって努力することが必要です。 具体的には、まず自分自身が親鸞聖人のご生涯に学び、本願を究極の依り所として生きることが大切です。そのためには、家庭で聞法の機会を多くもち、日々の生活において法に問い、法を聞き、法を語ることが必要です。また地域では、人びとと心を通いあわせることにつとめ、法を聞く仲間を一人でも多くつくることです。お寺の活動では、法座に積極的に参加し、参加する人をさそいましょう。また幼児・少年・青年・壮年・高齢者などそれぞれの年代に応じた聞法組織の活動を進めるようにしましょう。教化団体の方向や、教区・組の活動などを知り、参加することによって、お寺の活動をさらに充実・発展させるようにしましょう。こうした活動の基本になるのは、み教えに学ぶことですから、「本願寺新報」「大乗」をはじめとする教団の出版物を自らが購読し、多くの人びとにすすめましょう。お聖教を手にして学ぶことは最も大切なことですから、読みやすい・親しみやすいお聖教としての「浄土真宗聖典」(註釈版)や「季刊せいてん」を一人ひとりが持つようにしたいものです。これらのことを一度に実行することは、むずかしいかもしれませんが、まず自分でできることから、一つずつ実行に移すことが大切です。(浄土真宗本願寺派 発行 「門信徒手帳」より)
とまあ、上記のようなまとまった表現もありますが、私が思いますに、家の宗教として「浄土真宗」という宗派名だけわかっていて、浄土真宗の教えは知らないし聞いたことがないという方、それでもって「門徒」ですというのは、阿弥陀さまに申し訳ないと思いますよ。教えの大地にしっかり土台を置いてこの娑婆世界を力強く生きていかなければ、この世に人間として生まれてきた意味が無いのではないでしょうか。せっかくお念仏の教えの流れの中でこの世に生を受けたのですから先達に学び、いつ死の縁に会うことがあっても悔いの無い力強い人生を歩みたいものです。自分のための自分の宗教としての「浄土真宗」となっていただきたいと願っています。浄土真宗のみ教えは、僧侶が今日まで伝えてきた教えではありません。門徒さん方が代々伝えてきた教えなのです。 それと、たまたま聞いたお二人の会話なのですが、ある方(ここでは「西さん」とします。お西(本願寺派)のお寺の檀家さん)と、ある方(ここでは「東さん」とします。お東(大谷派)のお寺の檀家さん)との会話なのですが、西さんと東さんの会話を皆さんはどう思います? (東)「西さんお宅の家は、何宗なの?」 (西)「ああ、うちは浄土真宗よ」 (東)「あら、うちも浄土真宗よ。お東よ」 (西)「あら、うちはお西。違うはね」 (東)「そうね。違うわね」 さてさて、この会話一見あっているようでもありますが… たしかに、所属寺院が浄土真宗本願寺派に包括されているのか、真宗大谷派に包括されているのかという意味において、門徒という用語を檀家という意味として用いる意味においては正しいのかもしれません。 ただ、お念仏の一門、親鸞聖人のそして阿弥陀さまの門徒としての意味での「門徒」としては「お西」も「お東」もありませんから間違いです。 「お西」の人はお浄土の西に生まれて、「お東」の人はお浄土の東に生まれるなんてことはありませんからね。同じ阿弥陀さまのお浄土で阿弥陀さまと同じお悟りをいただいて阿弥陀さまのお手伝いをさせていただく仲間なのですから。同じ「御同朋・御同行」なのですから。 今ご縁をいただいているお寺だって最初から「お西」・「お東」だったわけではありません(後から建立されたところは別ですが)。 「同じ親鸞聖人の阿弥陀さまの門徒ですね」と会話していただきたいと思うわたくしでございます。
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人材育成の具体的計画として全教区において門徒推進員養成の「連続研修会」が実施され、その修了者を対象に、「門徒推進員中央教修」が開かれています。宗門の基幹運動推進のためには、僧侶はいうまでもなく、門徒の中から、運動の強力な推進者が育たなければなりません。これを実現するため、「寺院での各種法座」「教化団体の活動」「組門徒講座」「寺院門信徒講座」を実施してまいりましたが、その内容や参加者が連続していなかったという反省から、各地で法座・教化団体・講座に参加しておられた人々の中から、同一人物を対象に「法座の課題」を踏まえて連続的に講座や研修が開催されるようになり、これを「連研」と呼ぶようになりました。